以前ブログでソニーのゲーミングヘッドセット「INZONE H9」を紹介させていただきました。

「ゲーミング」・「ワイヤレス」・「Bluetooth&USB2.4GHz接続」・「ノイズキャンセリング対応」と高機能なヘッドホンですが、実はこれらの機能を全て備えた競合する製品が一つあります。
「Razer Brracuda Pro」です。
このヘッドホン、海外レビューは多いのに日本でのレビューは不思議なほど見かけません。
私もINZONE H9とどちらにするか迷っていたところで、レビューの少なさから購入を見送ったほどです。
ただ、INZONE H9を実際に使ってみて思うところがあったので、こちらのヘッドホンも購入してみました。
せっかく購入したので、私が「Razer Barracuda Pro」と「INZONE H9」の比較レビューをしていきます。
ぜひ、最後までお読みください!
【比較レビュー】Barracuda ProとINZONE H9、どちらを買うべきか?
基本スペックの比較
Barracuda ProとINZONE H9を基本スペックで比較すると下記のとおりになります。
Razer Barracuda Pro | INZONE H9 | |
USB接続 | USB-Cドングル | USBトランシーバー |
Bluetooth | Bluetooth5.2 | Bluetooth5.0 |
マイク | 内蔵型 | ブームマイク |
連続使用時間 (ノイキャンOFF時) | 40時間 | 32時間 |
イヤーパッド素材 | メモリーフォームクッション | 合成皮革 |
重量 | 340g | 330g |
価格 | 37,400円 | 36,300円 |
これだけ見てもどちらを選ぶべきか、判断ができないので具体的に比較をしていきましょう。
外観
SONYのノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM」シリーズを一回り大きくしたような外観。

Barracuda Proはマイクが内蔵なので、INZONE H9と比べると少しコンパクトになっています。

見かけが似ているSONYのBluetoothヘッドホン「WH-1000XM5」との比較がこちら。


さすがに一般的なBluetoothヘッドホンと比べると一回り大きいようですね。
持ち運びも想定しているのか、キャリングケースもついています。


INZONE H9のようにヘッドホンが光るライティングはありませんが、その分電池持ちが長くなっています。
音質
Barracuda Proは内蔵アンプ「THX Achromatic Audio Amplifier」=「THX AAA」を搭載。
THX AAAとは、「低ノイズ・低歪み・低電力」を実現させる独自の音響技術です。
「世界最高レベルのオーディオ体験」を謳っているだけあり、INZONE H9よりもBarracuda Proのほうが音質が良いと感じました。
PC接続時はそこまで差がないものの、Bluetooth接続時の音はかなり違います。
私は海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」を好んで観るのですが、プロジェクターに本機をBluetooth接続したところ、合戦や竜の雄叫びのシーンにおいては音圧が強く、大迫力です。
Bluetooth接続時は立体音響も効いていないはずなのに、臨場感も感じられる不思議。



SONYのホームシアターヘッドホン「MDR-700DS」を手放すときがきたかもしれません。
音楽再生時はバランスの良い音を響かせてくれます。
原音に忠実で、低音だけがガンガン鳴る、ということはありません。
音がイメージと違った!という場合も専用ソフトで低音、中音、高音の調整ができるようになっています。
調整項目が豊富なので、自分好みにカスタマイズしましょう。


少し気になったのがPS5接続時の音質。
私の環境だけなのかもしれませんが、ノイズキャンセリングをオンにすると低音が弱くなり、高温がつきささるような音になります。



ノイキャンをオフにすれば普通の音になりますが、PS5での利用を中心に考えている方はINZONE H9を購入したほうがいいかもしれません。
接続方法
Barracuda ProもINZONE H9と同じく、2.4GHzUSB接続とBluetooth接続に対応。
USB接続はUSBーTypeC対応の専用ドングルを使います。
Type-Cなので、MacBookやNintendo Switchの携帯モードにも接続できます。




PCにType-C端子がついてないから接続できない!と思った方もご安心を。
Type-Aへの変換ケーブルもついています。


ただ、ケーブルが長く、使い回しが悪そうだったので、私は変換アダプタを購入しました。



アダプタ使用でも接続に支障はありませんでした。
INZONE H9はBluetooth接続時にブツブツ途切れることが結構ありましたが、Barracuda Proは安定しています。
Barracuda Proは最新のBluetooth5.2対応、ということも関係しているかもしれません。
Bluetooth接続時はゲームモードもあり、比較的低遅延で利用することができます。
USB接続との切り替えはSmartSwitchボタンを2回押すだけ。


USBをゲーム機に、Bluetoothをスマホに接続しているような場合、スムーズに切り替えができるのでかなり便利な機能です。
ノイズキャンセリング
Barracuda Proもノイズキャンセリングを搭載。
ヘッドホン自体の密閉性が高いので、ノイズのカット率はかなり高いです。
サーキュレーターをターボ運転&ロボット掃除機稼働という騒音環境で試してみても、かなり静かになりました。
INZONE H9との比較だと若干ノイキャンは弱い気がしますが、Barracuda ProはPCソフトウェアやスマホアプリでノイキャンの強さを10段階で調整可能というメリットがあります。


外音取り込みモードもあり、ボタンひとつで切り替えができます。
つけ心地
Barracuda Proの重量は340g。
INZONE H9と比べると10g重いですが、同じRazerのワイヤレスヘッドホン「Kraken V3」と比べると30gほど軽いです。
イヤーパッドはメモリーフォームクッション。
INZONE H9のソフトレザーよりも柔らかいです。


柔らかすぎるので少し耐久性が気になるところですが・・・
個人的にはもう少し厚みがほしかったところ。
側圧は最初は強いと感じましたが、数日後にはちょうどよい感じに。



説明書では、買った直後はヘッドセットを外側に広げるのを推奨しています。
長時間つけていてもまったく痛みや疲れを感じることはありませんでした。
マイク性能
Barracuda Proのマイクは内臓型なので、邪魔になることはありません。
ただし、マイク音質は期待しない方がいいです。
私はボイスチャットを利用しないので、録音で試してみたところ音量が小さくノイズも多めで聞き取りずらい印象を受けました。



ノイズキャンセリングマイクなのに、あまりノイズがカットされていない・・・
INZONE H9もマイク性能が良いとは言えないので、マイク目的なら別のヘッドセットを使った方がいいでしょう。
専用アプリ
Barracuda ProのカスタマイズはRazerのソフトウェア「Razer Synapse」を使用します。


こちらでは先述したイコライザーの変更やノイズキャンセリングの調整のほかに、立体音響の調整もできます。
INZONE H9のように自分の耳に合わせた調整はできません。
スマートフォンでは専用アプリの「Razer Audio」が使用できます。
アプリではノイズキャンセリングの強さの調整やイコライザーの設定ができます。





スマホからでも設定できるのが、Barracuda Proの大きなメリットですね!
その他INZONE H9との違い
INZONE H9にはあって、Barracuda Proにはない機能をまとめると、下記のようになります。
- USB無線とBluetoothの同時接続
- ヘッドセットが光る「ライティング」
- PS5接続時のステータス表示
- 立体音響の個人最適化
正直なくてもいいかな、という機能が多いですが、これらに価値を見出している方はINZONE H9を購入しましょう。
【まとめ】満足度はBarracuda Proが上!PS5での使用ならINZONE H9もアリ?
以上、Razerのノイズキャンセリングヘッドセット「Barracuda Pro」のレビューでした。
ゲームだけではなく、映画や音楽鑑賞までマルチに活躍できるヘッドセットです。
INZONE H9との比較では、
- 音質の良さ
- USBーCドングルの使い勝手
- USB無線とBluetooth接続のシームレスな切り替え
- マイクが内蔵
以上の点からBarracuda Proの方が満足度の高い結果に。
ただし、PS5での使用が中心であればINZONE H9か、より安いPULSE 3Dを買った方がいいかもしれません。



合わなかったら売ればいいので、不安な方は両方試してみてもいいかもしれませんね!
素晴らしいヘッドセットなので、もっと購入者が増えて日本国内でも口コミが増えるとよいなあと思ってます。